ヒップホップダンスの歴史-ストリートから世界へ-

ヒップホップダンスは、1970年代のアメリカ・ニューヨークで生まれたヒップホップ文化の一部として誕生しました。ストリートカルチャーから始まり、現在では世界中で親しまれるダンススタイルへと進化しています。その歴史を振り返ることで、ヒップホップダンスの魅力と多様性を改めて感じることができます!

ヒップホップダンスの誕生

ヒップホップ文化の起源は、1970年代初頭、ニューヨーク市ブロンクス地区にあります。貧困や暴力が蔓延する中、若者たちは音楽やダンスを通じて自己表現し、コミュニティを形成しました。この文化は「DJ」「ラップ」「グラフィティ」「ブレイキン(ブレイクダンス)」という4つの要素から成り立ちます。

ヒップホップダンスとして最初に注目されたのは「ブレイキン(ブレイクダンス)」です。DJクール・ハーク(DJ Kool Herc)が音楽の「ブレイク(楽器演奏が止まりビートだけが続く部分)」をループさせる技術を生み出したことで、このビートに合わせたアクロバティックな動きが誕生しました。

有名な初期B-BOY/B-GIRLたち:

  • クレイジー・レッグス(Crazy Legs)
  • ケン・スウィフト(Ken Swift)

彼らが披露したフットワークやパワームーブは、現在のブレイキンの原型となっています。

オールドスクール・ヒップホップダンスの発展

1980年代になると、ヒップホップダンスはさらに多様化し、「オールドスクール」と呼ばれるスタイルが確立されました。この時期には、ポッピング(Popping)ロッキング(Locking)といったスタイルも登場し、テレビ番組や映画を通じて広く知られるようになりました。

  • ロボットダンス(Robot): 機械的な動きを特徴とする。
  • ムーンウォーク(Moonwalk): マイケル・ジャクソンが1983年に披露し世界的に有名に。ただし、この動き自体は彼以前にも存在していました。
  • ウェーブ(Wave): 体全体で波を表現する動き。

この時期には映画『ブレイクダンス』(1984年)などが公開され、ストリートカルチャーとしてのヒップホップダンスが一般的なエンターテインメントとして認知されるようになりました。

日本での普及

日本では1984年頃に「ブレイクダンス」が流行しました。映画『ブレイクダンス』や風見しんご氏によるパフォーマンスが大きな影響を与え、日本全国でストリートダンス文化が広まりました。その後もテレビ番組やイベントを通じて、ヒップホップダンスは日本独自の進化を遂げていきます。

ニュースクール・ヒップホップの時代

1990年代になると、「ニュースクール」と呼ばれる新しいスタイルが登場しました。この時代にはR&Bやヒップホップ音楽が進化し、それに合わせてより洗練された振り付けや動きが求められるようになりました。その代表的なスタイルがニュージャックスウィング(New Jack Swing)です。

  • ボビー・ブラウン(Bobby Brown)
  • MCハマー(MC Hammer)
  • ジャネット・ジャクソン(Janet Jackson)

特にジャネット・ジャクソンやマイケル・ジャクソンは、この時代においてポップカルチャーとヒップホップダンスを融合させる重要な役割を果たしました。

2000年代以降のヒップホップダンス

2000年代以降、ヒップホップダンスはさらに多様化し、新しいスタイルが次々と登場しました。

  • クランプ(Krump): 激しい動きで感情を表現するスタイル。
  • ハーレムシェイク(Harlem Shake): 1980年代末に始まり、2000年代初頭に再び注目される。
  • フリースタイル(Freestyle): 即興性を重視した自由な踊り方。

また、この時期にはYouTubeやSNSが普及し、ダンサーたちが自分たちのパフォーマンス動画を世界中に発信できるようになりました。これにより、ヒップホップダンスは国境を越えてさらに広まりました。

現代のヒップホップダンス

現在では、ヒップホップダンスはポピュラー文化として定着し、多くの人々が楽しむものとなっています。K-POPアーティストなどもヒップホップスタイルを取り入れ、その影響力はさらに拡大しています。

日本でも初心者向けのスクールやイベントが増え、多くの人々が気軽に学べる環境が整っています。例えば沖縄ダンススクールリアンでは、2大人の初心者向けクラスを開講し、自分らしく踊る楽しさを提供しています。

ヒップホップダンスの魅力

ヒップホップダンスは、その自由さと自己表現の豊かさが最大の魅力です。音楽と一体となり、自分自身を表現することで得られる喜びは他にはないものです。これからも進化し続けるこの文化に触れ、新しい一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?

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